ラットクリフ先生、演習の仲間と。
門馬さんは先生の右に立っています

門馬 真帆さん
2010年度卒業(2011年現在)
神奈川大学大学院在学中

日本語の魅力を日本語を母語としない人たちにも伝えたい

高校生のころから言葉や文化に興味があり、海外旅行で初めてトルコを訪れました。雰囲気や人に圧倒されたこのたびを契機に、もっと外を見てみたいと思うようになり、国際系の学部へ進学を決めました。

大学では、自分の興味に合わせた授業を自分で選択し受講する形なので、語学はもちろん、その頃興味を持っていた法学部の授業なども受講し、広い分野を学ぶことができました。とりわけ興味深く感じたのが、2年次から履修した日本語教員養成課程の授業で、学ぶほどに「もっと言葉を知りたい、しくみを知りたい」という意欲に駆られました。

また、日本語の面白さや魅力を日本語を母語としない人たちに教える日本語教員と言う職業にも魅力を感じ、将来の職種のひとつとして考えるようになりました。このおかげで、現在私たちが使用している言葉とその変化に関心を持ち、ラットクリフ先生の専門演習IIに所属し表象言語について研究しました。この演習は4年の卒業研究になっても毎週4人の演習生が先生の研究室に集まり、研究報告も兼ねた近況報告会をするという、仲良し演習でした。

一般的な就職活動を通じて自分のやりたいことを見つけられるのかといった疑問、また、本気で日本語教員を目指すならいつかは学位が必要になることなどから、2年の終わりには大学院進学を考え始めました。

大学院での専攻を決めたのは日本語教員養成課程の中にある、メディア教材作成プロジェクトという企画がきっかけでした。日本語を母語とした話者と非母語とした話者をインタビューをする機会があり、それをきっかけに会話をすること、そしてそれを観察することに強い関心を抱き、会話分析を専攻することに決めたのです。それからは細田先生の専門演習の授業に聴講で参加させてもらい、研究を重ねました。

大学院では、想像していた以上に厳しい学生生活に戸惑いました。課題ひとつとっても、与えられたものをこなすだけの学部と違い、さらに複数プラスしたりして自分から積極的に動かないと授業でもすぐ落ちこぼれてしまいそうになります。しかし、この「置いていかれそうになる」という危機感が、のんびり屋な私を引き締める重要な要素にもなっています。将来は日本語教師として国内の日本語学校で授業のスキルを磨き、海外の大学で教えたいと思っています。