齋藤 葵さん
2011年度卒業
イェール大学

神奈川大学の四年間は、私の人生のターンポイント

大学時代を振り返って
大学時代を振り返って、色々な事を経験したなと思います。そこで得た知識、経験の一つ一つが、今の私にとても強く影響していると思います。
大学進学を決めた時、日本文化、英語、国際関係を学びたいと思いました。神奈川大学の国際文化交流学科は、これらの講義を開講していたので、私のニーズに合うと思い、入学しました。国際文化交流学科は、私の興味がある分野の授業をたくさん開講していたので、授業はとても面白く、また後々役に立つものが多かったです。英語のクラスで学んだ知識は、英語が話せなかった私にとって、後の交換留学や今の生活に役に立っています。そして神奈川大学で言語学に出会ったことは、私の就職に大きく影響したと思います。最初は選択必修科目の一つだったので履修したのですが、これをきっかけに言語学に興味を持ち勉強を始め、大学院進学や日本語教師になることを決めました。様々な授業の中で、特に力を入れたのは、鈴木先生の日本観光のゼミでした。様々な地域の観光について調べ、クラスで議論をしたりしました。そこで学んだ日本の文化を海外の人にホスピタリティーを持って日本を紹介するという考えは、今の仕事にも役立っています。
また神奈川大学の交換留学も、私にとってとても大きな出来事でした。アメリカのカンザス大学で一年間勉強させてもらいました。海外で生活し、衝撃を受けました。初めて言語で不自由し、異なった文化の中でマイノリティーとして生活したことで、人としての価値観が大きく変わりました。アメリカでの生活は、辛いこともあればいいこともありました。アジア人とからかわれることもあれば、大学の講義にゲストとして呼ばれ日本に興味がある人たちに日本を紹介することもありました。日本での生活も面白いですが、新しいことに日々出会いチャレンジする海外の生活は、とても大変ですが楽しい、もっと経験したいと思うようになりました。そして、後に渡米を決意しました。この経験がなければ、アメリカの大学に進学し就職していなかったと思います。
神奈川大学の四年間は、私の人生のターンポイントだったと思います。これらの経験が、日本語教師になり海外で働くきっかけになったと思います。そんなきっかけをくれた大学は、私の自慢の母校です。

今の仕事について
アメリカの大学で、日本語教師として働いています。主な仕事は、アメリカの大学生や大学院生に日本語を教えることです。また日本語を勉強する学生は、日本語を勉強する目的が明確で、やる気がある学生が多いです。そのような学生の日本語がどんどん上手になる姿を見ることは、とてもやりがいがあります。また、日本の留学やインターン、仕事を勝ち取ってくる学生も少なくありません。その様な学生の成長を見られるのは、とても嬉しいです。やまた日本人の代表として、日本語や日本の文化を教えることができるのも、この仕事の楽しみの一つです。日本語を教える中で、大変なこともあります。毎日の教案の作成は、とても大変ですが、学生が実際日本語を使うときに自信を持って使えるような授業を提供することや、限られた時間内で効率的に最大限に練習できるような授業を心がけて、毎日研究しています。

後輩のみなさんへ
今大学生のみなさん、これから大学生になるみなさんは、目の前にたくさんの選択肢があると思います。どんなことを学ぶかの選択肢、どんな生活を送るかの選択肢、たくさんありすぎて少し疲れてしまうこともあると思います。しかし、皆さんが自ら選択をしないと、チャンスもやってきません。パッシブでなくアクティブに色々な選択をしてみて、経験してみてください。大学生のときにしかできないことが、勉強にも、遊びにもたくさんあると思います。その経験の中から好きな物や、興味がある物に巡り会えると思います。その経験が、後のプライベートの時間をより良い物にしたり、就職活動や働き始めてからの糧になったりすると思います。
 たくさんの選択肢から色々な経験ができるのは大学生の強みだと思います。一旦就職や進学してしまうと、もうそう簡単にできる物ではありません。試験や就職活動が大変だとは思いますが、その一つ一つも経験だ!やってみよう!と、楽しんでみて下さい。一つが駄目になったり嫌になったりしても、それもまた経験です。大変なことも楽しいことも経験して、学べることがたくさんあります。そしてしっかりと経験して学んだ後は、更なるいい選択肢が皆さんの前に広がっています。大学生の強みを最大限に生かし、大学生活を楽しんで下さい!