タスマニアで得たもの
英語英文学科2年 上野真由子さん

今回SEAプログラムに参加したことは自分にとって貴重な財産になりました。約12時間の移動を経てついたタスマニアは想像以上に閑散とした場所でしたが、5週間後にはかけがえのない場所になりました。タスマニアで出会った人々はあたたかく、少し時間にルーズなところもありますが、日本の通勤通学時の忙しく殺伐とした雰囲気は全く感じられませんでした。ホストファミリーもとても優しく、年が近いこともあり第二の兄、姉のような頼れる人たちでした。
平日は、English Language Centreで他の国から来ている留学生と一緒にSpeaking, Writing, Reading, Listeningに分けて1コマ120分を2コマ分受けました。私のクラスはほとんど中国人で、最初は中国人の積極性に圧倒され発言することができませんでした。しかし、だんだん話し合いやちょっとした雑談に参加することができるようになりました。積極的に授業に参加すればするほどあっという間に120分は過ぎ、とても刺激的なものになりました。英語を使おうとすることの大切さ、使ってみると意外と使えるんだ、と知ることができました。日本の学生が思っているほど英語で何かを伝えようとすることは、難しくなく楽しいものなのだと気付かされました。また、他国の留学生は、自分の国の政治経済をしっかり把握しており、ディスカッションで自分の国はこういう状況だ、と英語で説明ができることを知り、自分がどれだけ自国に関心がないのか思い知らされました。


休日は日本で出会ったタスマニア大学のバディと出かけたり、オプショナルツアーに参加したり、毎週のようにタスマニアを満喫しました。とにかくタスマニアは自然が豊かで、家から歩いてビーチに行くことも、山へ行くこともできました。ホストと一緒にハーツピークに登ったときは、日本の山とは違い、ブッシュウォークといってもほとんど岩山で、ロッククライミングに近いものでした。頂上でホストが入れてくれた紅茶はとても美味しかったです。
私がタスマニアで得たものは、日本でも得られるのかもしれません。しかし、他国の人に教わること、他国をみて感じることは必ず自分の大きな財産になると思います。タスマニアでの生活はとても短いものでしたが、短いと感じられるくらい充実していて、濃いものでした。帰国した今は、日本の素晴らしさも改めて知ることができました。日本も外国もそれぞれ違うけれど、それぞれがいいところがあり、それを自分の経験値として取り入れられたこと、それが私がこのプログラムで得たものです。このような機会を与えてくれた人々に感謝して、これからも語学を学びたいと思います。