2013年度(第16回)レポート ―ドイツ・ミュンヘン

 第16回海外企業見学は2014年3月21日から3月28日まで学生の16名が参加し、ドイツ・ミュンヘンを中心に実施されました。現地の日本法人(HIS、ANA)において、ドイツでの業務内容ややりがい、就職活動に向けてのアドバイスを頂きました。また、BMW工場見学やRIEGELEビール工場やバイエルン放送局を訪れ、ドイツと日本の、二つの国の働き方の違いや企業形態を比較することができました。
学生も大満足で大変有意義な企業見学となりました。

引率者 ステファン・ブッヘンベルゲル

日程

2月21日(金) 日本からの直行便でミュンヘン着
2月22日(土) HIS企業訪問、ANA企業訪問、市内見学
2月23日(日)

ノイシュバンシュタイン城見学

2月24日(月)

アウグスブルグ リーゲレビール工場

2月25日(火)

ミュンヘン BMW工場見学

2月26日(水)

バイエルン放送局、市内観光

2月27日(木)

ミュンヘン空港見学、ミュンヘン発直行便で帰国の途へ

2月28日(金) 成田着

参加学生の報告書から(抜粋)

【はじめてのヨーロッパ】

 非常に濃い経験と刺激をもらえました。初めてのヨーロッパは想像していたよりはるかに日本とは違い、その情景に感動し異文化にも触れることができました。私は国際文化交流学科の第二外国語でドイツ語を履修していたこともあり、以前からドイツに興味をもっていました。ですので、今回海外企業見学で訪れる事ができてとても嬉しかったです。特にノインシュタイン城見学が心に残っています。お城までの道のりではドイツの有名な観光地であるロマンチック街道をバスの中からですが見ることができました。日本にはないどこまでも続く緑の豊かさが非現実空間にいるような気分で心が洗われた気がします。ノインシュタイン城に到着して、さっそく城に向かって登り始めました。普通だったら歩いて30分くらいの所を時間があるということで山道から遠回りして登ることになりました。体力がない私にとっては正直楽なものではありませんでした。ですが、そのかいがあって城が見えたときの感動は言葉に表せないくらい素晴らしかったです。城の中は忠実に中世時代の王族が暮らしていた部屋や物が再現されておりとても面白かったです。

【BMW工場見学での驚き】

 もともと私にとってはBMWは興味のない企業でしたが、日本でBMWと言えば非常に有名で高価なブランドであるので楽しみにしていた。当日、工場に行くと驚きの連続であった。まず、BMWが全て顧客からのオーダーメイドであることです。オーダーメイドだと個人個人の好みに合わせて作るので相当な時間と手間がかかるのに、その苦労を惜しまないところに、世界的に人気である理由を見たように思いました。また、作業のほとんどを機械で行っていたのですが、「鉄が鉄を作っている」とふと思った時に感慨深いものがありました。機械という鉄が自動車という鉄を作っているのです。自動車という乗り物を発明して、自動車に乗ることが一般的であること自体が画期的であるのに、それを機械で作っていることが私には考えつかないことであったので驚きと感動がありました。

【日本とドイツの働き方の違い】

 日本の企業であるHISでは業務内容や海外で働くことについての話をしてくださいました。また、HISの他には日本人が働いているということで、日本人から見たドイツの企業はどうかということも話をした。ドイツの企業は日本とは違い、仕事と休みの区別がはっきりできており、有給休暇も必ず消化しないといけないと法律で決められているほどであり、更に毎週日曜日は法律で基本的にはどの店も休みになるというのも日本と大きな違いであると気が付きました。また、ディスカッションでは皆が積極的であり、年の関係なく意見の交換が頻繁に飛び交っていると聞き、これも日本ではあまり見られないことではないかと思いました。 他にもドイツは女性の職場復帰率が高かったり、育児休暇も3年間取らせるなどジェンダーの面でもドイツでもまだ問題は多少あるものの日本よりもすすんだ考えを持っているように感じました。国が違えば仕事に対する観念もシステムも全く違うということがHISでは気づくことができ、文化比較という点でもここの訪問は大きな意味がありました。

【海外企業見学の意義とこれから】

 初めは、「外国に行きたい」というだけの理由で企業見学に参加し、それなら旅行でよいのではないかとも考えました。しかし、企業見学を目的にしながらも、その過程で外国の町を散策できて、自分たちで自由に行動できて、おまけに世界遺産や外国の文化にもたくさん触れることができます。これは普通のツアーや、個人で行った旅行だったらなかなかできないことだと思います。留学に行って英語やドイツ語を上達させるのも大事だとは思いますが、旅行しながら企業の裏側、仕事という現場にも足を運べる、こういった一石二鳥の貴重な経験ができた「海外企業見学in ドイツ」に参加してよかったと思います。 また、買い物やご飯を注文する際のドイツ語は不安だったこともあり、今後もっとドイツ語を学びたいという意欲がわいてきました、そして6月の独検に向けて勉強に励みたいと思います。 さらに自分の外国の見方を変えられたように、日本のことをよく知らない外国の人々に日本語や日本文化に触れる機会を設けて、日本のことを知ってもらい、日本を好きになってもらいたいと思います。そのために大学卒業後は日本文化を発信できる職業に就きたいと改めて考えました。いつか、ドイツに行きたいです。