2014年度(第18回)レポート ―アメリカ・ハワイ

 企業訪問の目的であるハワイで活躍している日本人による講義は、過去に学生の評判が良かった講演者を中心に依頼していたので、今年も大変好評だった。8日は、1)カイルアの浜田邸を訪れ、ハワイ滞在20年の体験を伺った。特にマイクロネシアの子供たちの異文化体験はお話しが印象的であった。2)JAL では例年若い2人の講義があったが、今年は相沢氏のお仕事の説明だけで物足りなかった。3)例年KZOO(日本語ラジオ放送局) では、園田アナのご提案で学生がラジオ出演できたが、園田氏の退職に伴い、今年は小椋氏の講義だけとなった。9日は、1)JTB鈴木氏の「有言実行の仕事ぶり」は学生に深い感動を受けた。2)JCB 堀川氏の講義は、昨年通りクレジットカードの説明から始まり、彼のハワイでの英語体験、特に趣味を通した英語勉強法は学生にヒントを与えてくれた。3)八ワイ大学のレーノルズ教授は簡単な英語を使ってグローバル化の利点と問題点に触れ、途中反応が悪い学生がいたので日本語も交えて話してくれた。10日は、1)パシフィック・リム(日本語ラジオスタジオ)の徳重氏は、インプレッションとエクスプレッションのテーマで学生を魅了した。2)日系三世のカネシゲ氏は、戦時中の日系人の話から、彼らの使うピジョン英語の特徴など興味深い話をしてくれた。3)最後に元ソニー会長の坂井氏は、ダイナミックなカネシゲ氏の後なので話にくい面もあったようで、一昨年より短いお話になってしまい残念であった。
 最後の晩は、JTBの鈴木氏が紹介したレストランで親睦会を開催した。例年のフォーマルなレストランとは異なり、リラックスした雰囲気で自由に講演者と話ができ、すばらしい体験となった。公式な場での発言が不得意な学生にとって、このような機会では質問もでき意義深いものとなった。来年以降は、昨年通り「時差ボケ解消」の自然観察日を加えて、第1目的の講演がさらに充実することを願いながら今年度日本企業訪問の報告とする。

引率者 石黒敏明(外国語学部 英語英文学科)

日程

9月7日(日) 日本出発、ハワイ着、モアナルア公園~パンチボール~カカアコパーク
9月8日(月) 浜田順子氏宅訪問、JALホノルル訪問・レクチャー、KZOO訪問・レクチャー
9月9日(火) JTBホノルル訪問・レクチャー、JCBホノルル訪問・レクチャー、ハワイ大学講義
9月10日(水) STUDIO RIM HAWAII・Plantation Village・元SONYハワイ代表によるレクチャー
9月11日(木) 出国
9月12日(金) 日本着

参加学生の報告書から(抜粋)

1)多くのことを学び、多くの課題が見えてきました。

 私はこの4泊6日でたくさんの貴重な体験をしました。生まれて初めての海外ということもあり、出発前は緊張と不安でいっぱいでした。しかし実際に行ってみると、分からないことだらけで戸惑う一方、楽しいこともたくさんあって、この企画に参加して本当に良かったと思うことができました。私がこの企画に参加しようと決断した理由は「大学生のうちに海外に行ってその雰囲気に触れ、生の英語を体感してみたい」といったすごくシンプルなものでした。この企画のことを知ってから決断するまでにはあまり時間はかからず、すぐに「これだ!」と思いました。今回のハワイ企業見学で、本当に多くのことを学び、多くの課題も見えてきました。ここで経験し得たことを、大学で、そして社会に出たときに最大限に生かしていきたいと思います。

2)貴重な体験をさせていただきました。

 この4日間の研修中自分にとってとても貴重な経験だったなと思うことがあった。まず一つ目はアメリカが多文化主義だということである。授業などでアメリカは様々な人種、文化で成り立っているという“多文化主義”であることは理解していたが、実際に企業に訪問する時や自由時間の時に様子を見て改めてすごいことだなと思った。二つ目は、自分の将来について自信の持てる志でいることが大切であるということである。これはJTBのJames鈴木さんとSTUDIO RIM HAWAIIの徳重さん、元SONYハワイ代表の坂井さんの話を聞いて、自分の進路に対してどのような姿勢で取り組めばよいのかなどいい助言をもらうことができたと思う。他にも貴重な話や貴重な体験をさせていただいたが、将来は教師を目指しているので今後自分がやらなければいけないことを明確に目標を設定して、公言できるよう頑張っていきたいと思う。

3)自分の視野が広がりました。

 たくさんのハワイで仕事をしている人と出会ったが、どの方も自分の仕事にやりがいを感じていて、これからの未来に夢や目標を持っていてとても輝いて見えた。私もこれからやりたいことを見つけて楽しい仕事につきたいと思うことができたし、今まで海外は怖いものだと思っていて海外で仕事をするという選択肢すらなかったが、海外は日本より縛られずに自由な発想でたくさんのことを経験できるので、努力をして海外で仕事をするのもいいと思い、自分の視野が広がったのでいい経験になった。このプログラムに参加することができてとてもよかったと思う。今度はもっと英語を勉強していろんな国に行ってみたいと思った。

4)日本の良さを再認識できました。

 私は将来海外で働く、または英語を使った仕事をしたいとう夢を抱いています。さらにハワイアンな雰囲気が大好きで、ハワイのような豊かな自然があふれている海外のリゾート地で働くことが私の夢なのでこの活動に参加しました。今回の活動を通して、私の一番の収穫は日本の良さを再認識できたことです。日本の素晴らしさをしっかり理解していなければ海外で働くことも、グローバル社会へ向けて日本のよさも発信できないでしょう。これらの貴重な経験は私の将来に両親が投資してくれたので、感じたこと学んだことをしっかり心に刻み将来に繋げられるように、残りの大学生活を精一杯頑張ります。